経理を本業とし暇なときは企業リサーチをしている「ろめ」です。
個別株への投資歴は5年くらいとなります。その間、痛い目にあったり儲けたり、途中仕事でうつ病になり休んだり紆余曲折ありました。
いろいろな相場を見てきましたが、「ファンダメンタル分析」って結局役に立たないのか?という局面がいくつもありました。
読者の中にもファンダメンタル分析上、絶好の決算を出した株式を保有したのに、株価が下落してなくなく損切したという局面があったのではないでしょうか?
そういう方のために、
- 株価を決めるたった一つのキーワード
- どう調査すればよいのか
をそれぞれ、専門用語を交えずに解説していきます。
まず、ファンダメンタル分析の基本的なことを
ファンダメンタル分析とは企業の業績やこれからの動向を中心に分析する方法です。一方、株価の値動きを中心に分析するのがテクニカル分析ですね。
分析内容としては過去の決算書を他の同業他社と比較したり、業績指標を計算したりしてその優位性を比較するというものです。
決算書を見比べたり、競合他社と比較することは大事なのですが、一つ落とし穴があります。
それは、決算書をメインとした分析では結局過去の経営成績しかわからないということです。ここが巷であふれるファンダメンタル分析の落とし穴と言えるでしょう。
過去の経営成績を見るのも大事なのですが、この後述べる株価を決めるキーワードの「従」の要素でしかありません。ようは、過去の経営成績ばかりに固辞してはいけないということです。
株価を決める一つのキーワード
株価は結局、何を織り込んでいくのでしょうか?それは「将来キャッシュフロー」です。
将来キャッシュフローとは、会社が将来にわたって得られることが出来るキャッシュフローのことですね。
キャッシュフローとは会計上、決算書上の利益ではなく企業が事業から得ることが出来た現金収入のことを指します。
まず、これから株式を所有する投資家にとって過去の経営成績よりも将来どうなるのかを重視します。過去にたくさん稼いでいても将来稼ぐことが出来ない企業の株式を所有しても意味がありません。実際に過去の日本で稼ぎまくったかつての会社たちは現在では稼ぐことが出来ず、株価も低迷しています。ここで、過去の状態よりも未来の状態に目を向けるべきというのは理解できると思います。
そして、利益よりもどうしてキャッシュフローが重要なのでしょう?読者の皆さんは「黒字倒産」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?黒字倒産とは利益が出ているにもかかわらず会社が倒産してしまう状況のことを指します。黒字倒産の原因として手元に現金が残っていないがために起こってしまうことが挙げられます。
つまり、会社の活力の源泉は現金であり現金の収入たるキャッシュフローが重要視されるのはおのずと理解できるでしょう。
どう調査をすればよいのか?
株価を決めるのは「将来キャッシュフロー」だというのはわかったとして、どうすべきか。
将来キャッシュフローをどう導けばいいのでしょう?アナリストでも、ずばりと将来キャッシュフローを導き出すことはできません。
あてずっぽうで投資をしていては、それはギャンブルと一緒です。
一つの方法としては企業の成長ストーリーを把握することでしょう。2021年現時点ではEVやそれを実現するためのインフラ、VR、遠隔医療が今後拡大していく市場として見込まれています。投資先の会社が今後そのような業界へ参入しているかどうか、あるいは参入しようとしているのかどうか確認しましょう。
そして、実際に事業としてうまくいっているかどうかを決算書をみて確認するのです。あくまでも決算書は新しく参入した事業がうまくいって会社自体も成長しているかどうかを確認する手立てとするべきです。
まとめ
過去の財務状態を決して軽視してはいけないのですが、逆に絶対視もしてもいけません。
今後成長の余地が見込めない市場で企業が最高の決算をたたき出したら、あなたはどう考えますか?つまり今後、市場の縮小に伴って企業の経営成績も右肩下がりなのでは?と考えるでしょう。
常に新規産業、新規事業へのヒットを目論んでいる会社を意識するのが大事なのです。
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