株式投資をはじめてはいいものの、いろいろな情報がありすぎて自分を見失っていないでしょうか?
SNSで株式投資をやっている人を眺めますと本当にいろいろな方が様々な情報を集めたり発信したりしています。いろいろな情報に触れていると自分の運用スタイルに迷いが生じてしまいますし、運用スタイル上は無視しても良い情報に翻弄されてしまいます。
改めて自分の運用スタイルを見直し、そのスタイルごとの情報源を集めていきましょう。
そもそも、どんな運用スタイルがある?
運用スタイルとしては様々な方法があります。時間軸が短いから述べますとスキャルピング、デイトレード、スィングトレード、中長期投資などなど。管理人は中長期投資を専門としているのでここでは中長期投資を念頭にお話ししたいと思います。
ですが中長期投資と言っても、さらにスタイルが分かれています。主流なの
1バリュー株投資
2グロース株投資
3モメンタム株投資
の3つでしょう。今回はこの3つのスタイルに必要な情報源を列挙していきます。
バリュー株投資向けの情報源とは
バリュー投資は企業の本源的な価値と、実際の株価を見比べて株価が割安であれば、投資を実行するスタイルです。
①企業のこれまでの実績
企業のそれまでの実績は有価証券報告書等で確認を取ることが出来ます。
有価証券報告書は企業のIRページから確認が取れますし、またedinetという有価証券報告書を発表しているwebサイトからでも確認することが出来ます。特に、事業の概要では通算5か年の経営状況を確認することが出来るので利便性は高いでしょう。
そのほか、資金の使い道や企業のこれまでの活動などの重要な情報も掲載されていることがありますので時間のある方はじっくり確認を取りましょう。
このようなスタイルで必要になってくる情報は「企業のこれまでの実績」と「今後の業績の見通し」でしょう。
②今後の業績の見通し
バリュー投資であれば今後の業績の見通しの確認も必要です。
業績の見通しについては様々な情報源があります。決算短信という財務報告書では企業の来期に向けた契約の受注や今後の業績の見通しなどを掲載していることがあります。
企業によっては中期経営計画という目標を立てている企業もあるので計画と見比べて進捗が順調かどうか確認するという手立てもあるのです。
グロース株投資向けの情報源とは
グロース株投資は企業の今後の成長性に着目して投資を実行するスタイルです。
基本的には確認する情報はバリュー株投資と同じなのですが、グロース株はさらに一歩踏み込みます。
企業が新規事業へ投資を実施しているか、参入しようとしている新規事業はこれから伸びしろがあるのか、競合はどうかという情報が必要になってきます。
①キャッシュ・フロー計算書
キャッシュ・フロー計算書は上記にも書きました有価証券報告書に一緒に掲載されている財務情報です。この営業キャッシュ・フローの項目と投資キャッシュ・フローの項目はグロース株としては重要な項目ですので常にチェックするよう心がけましょう。
投資キャッシュ・フローに変動がなければその会社は何も新規事業への施策を行っていないことになります。
キャッシュフローについては以下の記事でも概要を述べています。
②市場調査レポートや経済新聞、オルタナティブなデータなど
その会社の新規参入事業がうまくいくのかどうかは業界調査やそのトレンドが堅調なのかどうか判断しなければいけません。マーケティング会社や民間の業界団体など、様々な法人が業界調査を実施しているのでそこから判断しましょう。
また、昨今ではオルタナティブデータというものが注目されています。これは人工衛星の画像データ、POSデータ、クレジットカードの決済情報などから判断するというものです。ひと昔前の腕選りの投資家やトレーダーはアプリのダウンロード数やランキングなどを情報源にゲーム会社などの業績の予想をして一山当てていました。
また、昨今は個人でも国のオープンデータを扱えるようになってきていますので、めぼしい情報があればオープンデータを頼るのも一つの手です。
モメンタム投資向けの情報源
モメンタムとは株式の上昇の勢いに乗っかって投資する方法です。
モメンタム投資でも企業の業績を逐一チェックしますが、その比重はバリュー株やグロース株ほどではありません。また、バリューやグロースとはまた違った趣のある情報を活用します。
①チャート
モメンタムは株価の上昇トレンドが終わったらすぐさま利確もしくは損切をしなければなりません。
上昇トレンドが終わったかどうか判断する際に便利なのが株価のチャートです。一般的には50日移動平均線や200日移動平均線を割ったら利確や損切を行ってください。
②機関投資家の大量保有
モメンタム投資をする場合、その株式が機関投資家の保有があると有利です。機関投資家が大量に保有しているかどうかは大量保有報告書によって記載されています。大量保有報告書は日経新聞などで速報としてニュース表示されます。
情報に触れる前に自身の投資スタイルの点検を
ここまで、たくさんの情報ソースを列挙してきましたが、何よりも自分の投資スタイルを意識しなければすぐに情報の海におぼれてしまいます。いまいちど自分のスタイルが何なのかグロースなのかバリューなのか等、意識して情報を確認する習慣を身につけましょう。
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