アメリカをはじめとする先進国の株式下落が止まりません。これは、新型コロナのオミクロン株の流行、ロシアのウクライナ侵攻そして、アメリカのインフレ問題のしわ寄せが株式市場に到来した形です。こうも下落が続くと近い将来の世界は真っ暗で陰鬱な世界のように思えてしまいます。
この問題もいつかは収束します。収束した暁にはまた世界経済は新たな出発を始めるでしょう。ですが、問題が収束してから行動しては遅いです。世界が混乱期になった際にも投資テーマを考え、投資先をじっくり調査し準備した人に相場の女神は微笑みます。
そこで、今回は10年先を見据えた投資を考えるうえで欠かせないメガトレンドを考えていきましょう。
メガトレンドとは
メガトレンドとは、世界の構造を動かしてしまう大きなトレンドのことを指します。知らず知らずのうちに徐々に、そして大きな規模で進行しているトレンドと考えても良いでしょう。メガトレンドを意識して投資することで次の潮流を事業領域とする会社に出会える可能性が高くなります。
大きな流れに乗るか乗らないかで企業は二極化を演じてきました。例えばアナログカメラはデジタル化の流れの中、発展してきたデジタルカメラにとって代わりつつあります。その結果、アメリカのカメラ会社の雄だったコダックは倒産してしまったわけです。また、同様にかつて主流だったガラケーもスマートフォンにとって代わることでアップルが大きく台頭してきたという歴史があります。
このように大きな流れにうまく乗れた会社、そして主導出来た会社は次の巨人になり得るチャンスをつかんだも同然といえるでしょう。
これから10年先のメガトレンドとは
では、2022年現在から10年先のメガトレンドにはどういったものがあるのでしょうか。世界を見渡すといくつもの回避しきれない潮流があります。
1つは、人口の増加と高齢化社会の到来です。日本ではすでに高齢化社会が叫ばれて久しいですが世界を見渡すと、これから高齢化社会を迎えようとしている国々がたくさんあります。人口の増加も相まってこれから高齢者が世界中に一気に増える世界になるのは避けようもありません。
2つ目は、都市化の進行です。日本でも東京や大阪などに人口が集中し都市化が進んだように世界でも都市に人口が集中して地方は過疎化することが予想されます。ここで起こりうるのが都市機能を維持するための高層化、インターネット網の構築や公共交通機関などの整備になるでしょう。
3つ目は、SDGsです。先進国の成長が鈍化し、これから発展途上国が先進国入りするとなりますと限りある資源の争奪戦になりかねませねん。これは経済成長が鈍化しており自国で資源がない日本では死活問題です。この流れに沿って日本も洋上風力発電の建設や脱炭素エネルギーの育成に舵を切っています。
メガトレンドを常に意識して
メガトレンドと検索すれば、いろいろな運用ファンドが次のメガトレンドはこれであると提示しています。これは上から与えられたメガトレンドといえるでしょう。ただ、投資家たるもの自分の目利き力でメガトレンドを捉えられるようになることも重要です。他の機関投資家が提示しているメガトレンドを意識していてはしょせん彼らのビジネスの片棒を担いで相場を張っているだけなのです。自立した投資家になるためにも自ら意識して情報を取りメガトレンドを見つけ、投資先選定に役立てたいものです。
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