【悲報】ドンキの下落が止まらない2つの理由 もしもホルダーだったらどうする?

ドンキことパン・パシフィックHDの株価下落が止まりません。激安店で隆盛を誇り、ついこの間まで株価も堅調であったのもあり、何かしらの理由があることは間違いなさそうです。投資家は何がドン・キホーテのビジネスに嫌気がさしているのでしょうか?

1 コストプッシュ型のインフレ

日銀は2012年から一環としてインフレ率2%の達成を目指していました。しかしこの度、日銀が目論んでいたインフレとは違うタイプのインフレでそれを達成してしまうという想定外の状況に陥っています。

日銀が目論んでいたのはディマンドプルインフレというもので、景気による需要の拡大により物価が上昇し結果、給料も上がるというものです。しかし、今回日本だけでなく世界的に覆われているインフレはコストプッシュ型のインフレというものです。

コストプッシュ型のインフレは何かしらの悪影響(今回はサプライチェーンの混乱によるものと言われている)で物価が上昇するという悪いインフレです。資源の大半を輸入に頼っている日本もこの種のインフレは避けられません。

コストプッシュインフレは小売業のドンキに大きな打撃を与えます

ディマンドプルインフレと違って人々の給与水準が上がっているタイプのインフレと違うため、簡単に値上げができないのです。そのため、今のインフレ傾向のまま値上げを実施せずに経営をすると利益の取り分がなくなります。いわゆる売り上げから仕入れ値を差し引いた利益である粗利が低くなるのです。

では、逆に値上げをしてしまったらどうでしょう?この場合も今度は客足が遠のく事態が発生しかねません。今まで安いから買っていた購買層が離れていくために売上が少なくなるのは必至です。

2 オミクロン株の流行

ドンキは日本人だけでなく海外からやってくる人にも人気の店舗です。今回のオミクロン株の流行により再び、海外からやってくる人たちに物を売ることができなくなりました。

そして、日本自身もこのオミクロン株の流行にピリピリしており、国内客層も客足が遠のくリスクがあります。せっかく、人流が復活しつつある状況の中でオミクロン株の流行は未来を占う投資家にとっては悪材料でしょう。

インフレに関する2つのシナリオ

オミクロンは今までのワクチンで対応できる分、ある程度人類側がコントロールできます。しかし、複雑になった経済はインフレのシナリオの見通しを不透明にします。

インフレの行く末は、シンプルに2つのシナリオに分かれます。1つは今回はサプライチェーンの混乱によるインフレであるから、サプライチェーン問題が収束すればインフレは収まるという見通しです。もう1つは、今回のインフレはそのほかの理由によるもので、サプライチェーン問題が収束してもインフレは終息しないという見通しです。

実際、今回のインフレの理由は様々な要因があると言われています。米中貿易摩擦や石油生産者の減産など様々です。保守的に悪い方向への予想を立てて、備えるのも1つの手立てかと思われます。

株価はどんな状態か

株価は、直近高値だった2500円から1600円まで下げています。時価総額にして1/3が喪失したことになります。

管理人は売られ過ぎだとは思いますが、上記の2点の見通しが立たない限り買いに出動することもないかなと考えています。ただし、いつまでもオミクロンが続くとも思えませんし、インフレもどこかで安定化するでしょう。

それを見極めるためには日ごろのインフレに関するニュース日銀の発表する物価統計と、ドンキ自体の月次決算のフォローにあるかと思います。

管理人がホルダーだったらどうするか

実は現在の店舗型の小売業は、抱えている事業のタイプにもよりますが、ドンキだけでなく神戸物産なんかの業務スーパーも株価は大変冴えないです。そして2021年11月末から日本だけでなく、アメリカも株式市場も非常にパフォーマンスが悪いです。

ホルダーと言ってもモメンタム(株価の値上がり)を第一に考える投資家と、モメンタムだけでなく業績も見る投資家がいますのでこの二つタイプの投資家であることを仮定して対応策を考えます。

モメンタム型であれば、例えばこういう人です。さすがに売られ過ぎかなぁという甘いリバウンドの思惑で投資した人。その人は、評価損が出ているならすぐに損切りして次の銘柄を探してください。ドンキは高値圏から1/3も下落しました。本格的なリバウンドを期待するには、底値を形成していませんし、日柄も経っていません。今のドンキでモメンタムトレードは良い戦略とは考えられません。

次に業績を期待する投資家です。今後のドンキの業績はインフレ次第だと考えます。上記にも記載しましたがインフレ関連のニュースは逐次追っていきます。そして月次もフォローです。ドンキ時代は今後はさらなるブランド構築と海外展開を目指しているのでスケーラビリティ(企業規模の拡大)はありますが、利益のマージン縮小のリスクはぬぐえません。インフレの見通しが明るくなったら買い増しを考えます。逆に不透明であれば買い増ししません。さらにインフレが長期化すれば大胆な業態改革を強いられるかもしれません。その場合は潔くイグジットします。

まとめますと

モメンタム→やめとく 

業績期待→インフレとマージンに気を配るインフレの見通しが明るくなり次第買い増し

以上になります。

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